レストラン「時帰路」のお料理について

レストラン「時帰路」のお料理について 2024.03.28

お料理を提供するのは都内からこのプロジェクトのために移住した2人のシェフ、駒ヶ嶺侑太氏と髙波和基氏。

蕗味噌や芋もち、柚子ジャムなど、地元の郷土料理も学びつつ、2人が経験を積んできたフレンチの調理法をベースに、奥多摩の食文化の継承に挑戦します。

2人は調理師専門学校時代の友人。いつかは故郷に帰って地元のシャッター街を盛り上げたい、という思いや、東京を離れた地域での料理人の役割を考えたいという興味をそれぞれ胸に秘めていました。そしてこのプロジェクトへの参画を機に、この地域への移住に踏み切りました。

沿線の生産者に会いに行くうちに、地域で捨てられてしまう物の価値を伝えたいという思いも芽生えてきました。

養殖用「奥多摩ヤマメ」の産卵後の成魚の切り身や、ジビエとして売られる鹿肉のハツの部位、烏骨鶏の親鳥の肉、市場ではSサイズ分類となる小ぶりの「治助芋(じすけいも)」などはほぼ値が付かず処分されることも多いといいます。
 生産者の皆さんのお話を伺ううちに、これらの食材を生かしておいしい料理に変えていくことに、料理人としての役割を見出してきました。
 そのお味はもちろん、背後にある地域のストーリーも含めてお客さまに楽しんでいただけるようなレストランにしたい、と工夫を凝らしています。

シェフ自身が移住してから自然の近くで過ごしてきて感じたかけがえのない時間を、ストーリーと共に一皿に凝縮させ、本来の自分に帰るような時間を過ごしていただけたら。
そんな願いを「時帰路(ときろ)」という名前に込めています。

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