有機野菜提供・繁昌知洋さん(繁昌農園)

有機野菜提供・繁昌知洋さん(繁昌農園) 2025.01.25

 畑の中で聞く繁昌さんの言葉は、人間を野菜や虫の目線に引き寄せる。「虫は常に弱った野菜につくんです。弱った命を土に還してあげるため。生命力が強いものにはつきにくいですね」。
繁昌さんが畑で実感する命の循環だ。一見枯れているように見える葉にも香りはある。根が生きていれば、春にまた生えてくるハーブたち。のらぼう菜の「のら」は野良犬の「のら」。野生化したものの方が甘味が強い。寒暖差に耐えるため、糖を蓄えるから。畑には、植物の生命力が溢れている。
 食べる楽しさや、野菜の成長過程を広めたい。そんな思いで繁昌農園を開園して9年目。畑や学校で、食や農業体験イベントも定期的に開催する。顔と理念の見える有機栽培で、都心部の固定客も多い。
 畑に入った後の服には、くっつき虫がびっしり。「これは植物の生存戦略ですからね」。
人間や動物にくっつくことで、必死に種子を遠くまで飛ばそうとしている。そう聞くと、なかなか落ちない種子たちも健気に見えてくる、そんな畑時間。

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