









里とつむぐ、物語。 「Satologue=さとローグ」とは、里・郷(さと)と、「語ること」を意味する接辞「-logue」を掛け合わせた造語です。ダイアローグ(会話)、モノローグ(独り言)、プロローグ(序章)、エピローグ(終章)などに使われる接辞「logue」。語源は、「集めること」、さらに派生して「話す」とことを表わします。本ブランドが実現したい価値とは、情緒ある里のストーリーをひもといて、「対話=logue」を作り出すこと。私たちは土地のストーリーを大切に扱い、語り部となることで、訪れる人々がその土地で長い間つむがれてきたくらしのゆたかさ、おもしろさを感じることのできる体験を提供します。土地の人と交流することで、「会話=dialogue(ダイアローグ)」が生まれたり、自然や風景、体験にふれることで、「自分との対話=monologue(モノローグ)」を深めたり。あるいは、ただただ土地の空気感に包まれて非日常「空想=ideologue(イデオローグ)」に浸ったり。訪れるすべての人が、その土地の魅力を感じ、それぞれの形でその土地との対話を楽しむこと。それが、Satologue(さとローグ)の目指す世界です。
青梅線ローグ 山と街とをつなぐ、青梅線。
終着駅のある奥多摩エリアは、多摩川上流域の山間部。
そこは、かつて林業を主な産業とし、川で街とつながることで栄えた里山。この土地では、筏に木材を積んで多摩川を下り、江戸まで運んで売ることが生業とされていました。それは、常に自然と隣り合わせにあるくらし。大雨がふれば、その日山に入ることはできません。人々は、根菜やわさびなどの農業や、ヤマメなどの養殖を兼業することで、長きにわたり、山のくらしをつないできました。青梅線が開通してからは、鉄道が多摩川に代わって上流から下流へ、下流から上流へと人や物を運んできました。静脈と動脈のように、寄り添い合って山と街とを行き来する、青梅線と多摩川。それは昔も今も、市内から奥多摩エリアのくらしを豊かにし、さまざまな物語を生み出してきた生命線なのです。
鳩ノ巣駅、滝島邸。 青梅線の「鳩ノ巣駅」と「古里駅」の間に位置する、「滝島邸」。「滝島邸」のすぐ横の川辺には、木材を筏に積むための「土場」があり、隣の「寸庭橋」の付近は、かつて林業従事者が憩う飯屋や宿場でにぎわっていました。庭にいくつも連なる巨大な水槽は、林業が衰退し始めた時代から営まれた養魚場の跡地。奥多摩エリアの歴史を凝縮したかのような、この「滝島邸」は、そこで紡がれてきたくらしが感じられるフィールドへと、生まれ変わろうとしています。
埋もれていくものを見い出し、
文化をつなぐ食の体験 多摩川上流域の、豊かな山と森と水に育まれた地場の食材はもちろん、地元のくらしに息づく食文化を再現し、おいしい文化をつなぎます。また、青梅線沿線や多摩川流域の素晴らしいつくり手や魅力ある食材を発掘し提供することで、ここ奥多摩で、知られざる東京のおいしいものに出会えるような食の体験を目指します。
・豊かな水が育む、多摩川流域の食材発掘
・青梅線沿線の人々のくらしを感じる伝統食や食文化の体験
・奥多摩エリアならではの素材と調理法の再現
・目立たず見過ごされがちな、野草のおいしい調理法発見
・里山の風景を感じながら、フィールドとセットで愉しむ食の体験
皮膚感覚一枚を隔てて、
森とつながるサウナ。 本場北欧の伝統習慣としてのサウナは、サウナを介して、“人間”と“自然”の関係性を見つめる行為です。
Satologueでは、自然風土と自分の身体がつながる体験をコンセプトに、伝統的な本場の「スモークサウナ」を彷彿とさせる、本格的なサウナ体験を提供します。
心身の無駄なものを脱ぎ捨てて、自然に対する皮膚のアンテナを敏感にし、それを媒介として奥多摩の「川」や「森」と繋がるような清々しいひとときを。
里のくらしを間近に感じつつ、やさしく包み込んでくれる巣箱のような宿泊空間 奥多摩は、急峻な山間に位置する里山の厳しい自然環境にあります。
窓から見える景色がどんなに美しくても、冬は寒く、夏は暑く、現代人にとっての快適さからはほど遠い環境に思えるかもしれません。
Satologueでの滞在は、敷地内では、サウナや焚き火、収穫体験など、敷地外でのアクティビティには、ワサビ田ツアーや林業体験、サイクリングなど、さまざまな過ごし方の選択肢があります。
アクティビティに参加して疲れた体を休めたい人も、あるいは都会から奥多摩へ、ただ休みに来た人も、全ての人を優しく包み込んでくれるようなそんな客室をつくっています。「人の環境の本当の快適性は交感神経と副交感神経のバランスにある」という設計理念のもと、あたたかく、安心できる帰る場所が用意されていることにより、外で過ごすさまざまな体験をより楽しめるような、「安定」と「不安定」のバランスから、「本当の快適」を追求しています。
里山のくらしを体感するフィールド 林業と農業、養殖業など、いくつもの商いを賢く兼業することで、厳しい自然とおおらかに寄り添い、つむがれてきた里山のくらし。人のくらしとダイナミックな自然とが、均衡をとりながら融合した里山ならではの自然環境。そんな、この土地らしい、くらしの風景と自然を体感できるフィールドづくりを行います。かつてこの土地で営まれた養魚場跡地は、わさび田や畑、水辺のあるビオトープに生まれ変わり、新たな営みが生み出される場として生まれ変わります。